幼児期の運動能力について知っておきたいこと
幼児にとって体を動かす遊びや思い切り伸び伸びと動くことは、丈夫な体をつくることだけでなく、健やかな心の育ちも促す効果があります。また、遊びから得られる成功体験によって育まれる意欲や有能感は、体を活発に動かす機会を増大させるとともに、何事にも意欲的に取り組む態度を養うことができます。
子どもの運動能力の目安などを知っておくと安心ですよね。そこで年齢別に子どもの言葉の発達についてまとめてみました。
1.乳児期(0~2歳)
【歩行】
生後10~18か月頃に習得する。最初は支えが必要であるが、徐々に自分で歩けるようになります。
【走行】
2歳頃から始まり、3歳頃にはほぼ完全に習得する。最初はバランスをとりながら不安定な走り方をするが、徐々に安定した走り方になります。
2.幼児期(2~5歳)
【ジャンプ】
2歳頃から始まり、3歳頃にはより高く飛べるようになる。最初は両足でジャンプするが、徐々に片足でジャンプすることもできるようになります。
【投げる・キャッチする】
3歳頃から始まり、4歳頃には上手に投げたり、キャッチしたりできるようになる。最初は力が弱く、正確性に欠けるが、徐々に向上します。
【ペダルをこぐ】
3~4歳頃から始めることができるが、自転車をバランスよく進めるためには、バランス感覚の発達が必要です。
3.学齢前期(5~8歳)
【バランス感覚】
ロープの上を歩いたり、バランスボードで遊んだりすることで、バランス感覚が向上します。
【協調性】
球技やグループでの運動などを通じて、協調性やコミュニケーション能力が発達します。
【投げる・キャッチする】
正確にボールを投げたり、キャッチしたりできるようになります。
【スピードと反応時間】
反射神経の発達により、より早く反応することができます。
幼児の運動について注意すること
幼児の動きに合わせて保育者が必要に応じて手を添えたり、見守ったりして安全を確保しましょう。
固定遊具や用具などの安全な使い方や、周辺の状況に気付かせるなど、安全に対する配慮を心掛けたいですね。
1.たくさんの経験をさせましょう
子どもたちが自分自身でチャレンジできる運動体験を提供することで、自信と運動能力を向上させることができます。そのため、多様な運動刺激を与えて、体内に様々な神経回路を張り巡らせていくことが大切です。特定の運動のみを続けるのではなく、例えば、鬼ごっこで「歩く、走る、くぐる、よける」などの動きを、夢中になって遊んでいるうちに多用な動きを総合的に経験することとなります。
友だちと一緒に楽しく遊ぶ中で、多様な動きを経験できるように心がけたいですね。
2.楽しく遊ぶ時間を確保しましょう
外遊びの時間が多い子どもほど、体力が高い傾向にあるようです。体を動かす実現可能な時間として「毎日、合計60分以上」を目安とされています。
体を動かす機会が幼稚園や保育所のみにならず、お休みの日などに公園に出かけ、親も子どもも一緒に思い切り体を動かすのがおすすめです。十分な休息の時間を確保することで、心身共に健やかな体づくりとなることでしょう。
3.適切な環境と遊びを提供しましょう
この時期には、体を動かすことを楽しく感じる環境や子ども一人ひとりの発達に合った提供することが大切です。
子どもが自発的に体を動かしたくなる環境の構成を工夫していきましょう。
まとめ
これらのポイントを抑えて、ママ、パパとお子さまと一緒に運動能力を高めていきたいですね。